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三沢の死によってプロレスも死ぬ
三沢がリングで死んだ、というのは今でも信じがたい。
誰もが認める受け身の天才であり、ウィリアムスや川田の垂直落下バックドロップを食らい、ゴディに場外で硬い床の上にパワーボムで叩きつけられ、それでも立ち上がってきた男が、彰俊のバックドロップで死ぬとは考えられない。
後藤のバックドロップで馳が死にかけた例はあるが、やはり三沢の受け身だけは特別である。
それだけに信じられない。
思い当たるとすれば、全日時代の「四天王プロレス」。
エスカレートし続ける危険技の応酬によってダメージが蓄積され、時限爆弾が爆発したと考えるのが自然だろう。
吉田豪さんによると、ノア旗揚げ当時、三沢が「シャワーを浴びてるだけで鼻血が止まらなくなる」と言っていたそうだ。
事故の当日は見た目にも体調が悪かったようだ。
しかし、格闘技と違い、体調が悪いとかケガをしているからといってプロレスは簡単には休めない。
三沢は社長であり、客入りに大きな影響を与える看板レスラーであり、若手レスラーがなかなか看板に育たないこともあって、自らが簡単に休場するわけにはいかなかった。
さらに、この日は運悪く、メインイベントのタイトルマッチに出場だった。
格闘技ブームでプロレスがバカにされる傾向はあるが、確かに大昔のプロレスはいい加減なもんだったけど、今はどちらが過酷なスポーツかといえば、おそらくプロレスだろう。
月に一試合程度の格闘技と違い、プロレスは毎日全国を回りながら試合をする。特に看板レスラーは、余程のケガや病気でない限り、足を引きずってでも試合に出なくてはならない。
その上、四天王プロレスの影響もあり、危険技が進化しつづけ、頭から落とすような技が当たり前になった。
三沢は斜陽のプロレス業界にとって絶対のエースであり、この損失は大きすぎる。
大仁田厚の時代に隆盛を極めたインディープロレスは今は死んだようなもんだが、大仁田以後のインディーの大スター、ハヤブサが試合中の事故で全身不随となり現役を退いてから一気に衰退した。
彼が斜陽のインディーを支えた最後の砦だったからだろう。
同じように、斜陽のプロレスを支え続けてきた三沢が「事故死」という形でいなくなったことによって、プロレスが完全に死ぬ可能性も少なくない。
三沢はファンのみならず、アンチですら一目置いてるような天才レスラーだった。
「2代目タイガーマスク」という、普通なら一生ついてまわるような大看板ですら単なる通過点の一つにしてしまった。
レスラーの早死には珍しくないのだが、今回は良くも悪くも別格だ。
三沢の死の原因が大技の応酬による過酷な試合だったとして、今後は危険技を控えるようなプロレスにするのが正しいのか。
危険技連発の試合を続けていたら、三沢と同世代や下の世代のレスラーが、バタバタとリタイアしたり死ぬ可能性もある。
しかし、危険技に頼らないプロレスといえば、ハッスルやマッスルのような末期FMWくずれのプロレスや、チャラいジュニア選手による曲芸が売りのドラゴンゲートのようなプロレス。
どちらも「正統のプロレス」とは思えない。
危険技の応酬は、格闘技以上の凄みを見せられる掛け値なしの命のやり取りであり、選ばれし者が集うメジャープロレスが出した「最後の答え」だった。
ほかに正しい答えなんかなかったはずだ。
三沢の死によって命を削っていることがリアルになり、そこに疑問符が付けば、選手にしてもファンにしても、もう行き場がない。
現代のプロレスの象徴であった三沢の死は、単なるスター選手の死とは意味が違う。
実もふたもない言い方をすれば、プロレスはどん詰まりである。
■プロレスの究極型 97年1・20三冠戦「小橋健太VS三沢光晴」
http://www.youtube.com/watch?v=Ughv2NPojVk&NR=1
http://www.youtube.com/watch?v=Zp565ofwrNo
http://www.youtube.com/watch?v=fayCP0ui2NQ
http://www.youtube.com/watch?v=VVQVRbfw-Ss
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2009年06月18日 |
プロレス・格闘技
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